看護師の給料やボーナスは、勤務先の規模や看護師本人の経験、能力などによって変わってきます。
平均年収や手取りについては、実は厚生労働省から数字が発表されています。
看護師の平均年収は、厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、498万6,200円です。
月収は34万4,300円で、ボーナスは85万4,600円でした。
手取りに関しては、その人の所得控除の金額などによっても変わってきますが、平均すると75%から80%程度というところでしょう。
つまり、月には27万円程度の手取りが期待できます。
一方で、看護師の給料の特徴としては、比較的若い年齢層の人でも高い収入が得られることが挙げられます。
例えば20代後半くらいの比較的経験の浅い人であっても、統計によれば平均年収の9割程度、それ以上の給料が得られているということもあります。
一般企業とは異なり、看護師は資格が絶対に必要な職種であり、資格がある以上は年齢が若くても一人前と見なされることが多いためです。
経験不足や若さを理由に、給料が低めになることは少なく、若いうちから高収入を得られるという点が、看護師の魅力の一つと言えます。
逆に言うと、年齢を重ねたからと言って劇的に給料が上がることは期待しにくいということでもあります。
看護師の職種は、社会的にも重要な役割を担っている一方で、労働環境が厳しいことも事実です。
また、看護師は常に最新の医療知識を身につける必要があり、継続的なスキルアップが求められるため、労働に対する報酬としてはやや低めになっていることが多いです。
もし一段と高い年収を望むのであれば、全体としての給料が高い職場に移ることも視野に入れなければならなくなるかもしれません。
また、看護師の給料の特徴として、男女の格差が小さいことが挙げられます。
日本においては同じ仕事をしている人であってもまだまだ男女間で差があるのが現実ですが、看護師においてはほぼ差はありません。
女性が非常に多いことは事実であり、女性であることそのものが重要視されている職種ですから、女性だから低めの給料に抑えるとか、男性だからバリバリと仕事ができることを期待されているというものでもないと言えます。
この点では、男女平等な職場と言えるでしょう。
結局のところ、看護師の給料やボーナスは、個人の勤務先や経験年数、能力などによって異なってきます。
しかし、看護師は社会的にも非常に重要な役割を担っており、高い収入を得られることが多いため、若い人から人気があります。
ただし、労働環境や継続的なスキルアップに対する報酬がやや低めになっていることも事実であり、給料面に関しては、個人のライフスタイルや価値観に合わせた選択が必要となるでしょう。
看護師が給与をアップさせる方法のまとめ
看護師が給与をアップさせたいと考えた場合、以下の方法が考えられます。
資格の取得
専門性の高い資格を取得することで、スキルが向上し、給与に反映されることがあります。認定看護師や専門看護師、看護管理者などの資格が役立ちます。
経験・スキルの向上
経験年数が増えることで、スキルが向上し、給与に反映されることがあります。また、研修やセミナーに積極的に参加し、知識や技術を習得することも重要です。
転職・交渉
給与アップを目指すために転職を検討することがあります。転職時には、自分の経験やスキルをアピールし、高給与を求めることが可能です。また、現在の職場で給与交渉を行うことも考えられますが、自分の価値を正当に評価してもらえる根拠を用意しておくことが重要です。
勤務形態の変更
正社員からパートタイムや非常勤への転換を検討することで、時給がアップする場合があります。ただし、総収入が減る可能性もあるため、慎重に検討する必要があります。
院内の役職昇進
職場での役職昇進や管理職への昇格により、給与がアップすることがあります。そのため、リーダーシップやコミュニケーション能力を向上させ、昇進のチャンスをつかむことが重要です。
副業・兼業の活用
看護師の資格を活かした副業や兼業を行うことで、収入を増やすことができます。在宅ケアやクリニックでの非常勤勤務、看護学校での講師などが考えられます。ただし、現在の職場の規則や労働法に抵触しないように注意する必要があります。
これらの方法を検討する際は、自分の目標や働く環境に合わせて選択し、給与アップを目指してください。
また、給与だけでなく、福利厚生や労働環境、働きやすさも考慮して、自分にとって最適な方法を選ぶことが大切です。
最後に、給与アップを目指すことは重要ですが、自分のキャリアや働く環境にも目を向けることが大切です。
給与だけでなく、自分のスキルや知識を向上させ、看護師として成長することで、より充実したキャリアを築くことができます。