看護師は、医療現場において重要な役割を担っていますが、慢性的な人手不足に悩まされている職業分野でもあります。
このため、病院側は、できるだけ多くの看護職に従事してもらうことが必要です。
そこで、看護師の円滑な就業や職場への定着を促進するために、ナースセンターが設立されました。
ナースセンターは、看護師が安心して職場で働き続けられる環境づくりや、看護師の採用・就職支援などを行うことを目的としています。
ナースセンターとは、都道府県看護協会による無料職業紹介事業です。
求人紹介や各種研修の実施、職場のお悩み相談・アドバイスなど看護職を幅広くサポートしています。
利用方法は、まず求職者情報の登録が必要です。
登録が完了したら、IDとパスワードでログイン後、自分の希望に合った求人を検索できます。
自分に合った求人が見つかったら、まずは求人施設およびナースセンターに問い合わせます。
働きたい施設が決まったら、応募へと進みましょう。
2015年4月には、eナースセンターのWebサイトがリニューアルされ、より一層、看護師の採用や就職支援に力を入れることができるようになりました。
また、看護職に関する人材確保促進法が改正されたことにより、看護職に従事している人は離職時に届け出を行う必要があるなど、制度がより本格化しました。
これらの法改正やナースセンターなどの制度が設けられたことで、看護師資格を有する人材が円滑に就職活動を行うことができるようになり、採用につながっています。
このような看護師の就職支援活動を積極的にバックアップしているのが、看護協会であり、看護職の就職の斡旋から情報提供まで、様々な活動を行っています。
看護師の方々には、ぜひナースプラザ(東京都の場合)を利用していただきたいと思います。
ナースプラザは、eナースセンターを含む採用や就職の支援を行っている組織で、各都道府県に設置されています。
看護師等の人材確保策をより効果的に進めることを目的として、活動を行っています。
看護師であれば、誰でも利用できるナースプラザには、職場探しや研修を受けるなど、多様なサポート体制が整っています。
特に、看護師という職業は、一度取得した資格を生涯持つことができる利点があります。
この利点を活かし、ナースプラザでは、一度離職してしまった看護師を再び復帰させるための研修を実施しています。
さらに、看護師として就業し続けるための支援や相談も行っています。
ナースプラザには、有益な情報がたくさんあります。
届出制度に基づいて登録した後は、eナースセンターの採用情報をチェックしたり、参加できる研修がないか調べたりすることができます。
復職を希望する看護師の方は、ナースプラザの研修制度を利用して、復職に向けた準備に取り組むことができます。
看護師は、人材確保に苦労している職業分野であるため、このような支援を行う組織が設置されたことにより、看護師の確保が円滑に進むようになりました。
今後も、ナースプラザやナースセンターの社会的役割がますます重要になることが予想されます。
これからも、看護職の方々が働きやすい環境づくりや、より良いキャリアアップのための支援活動が行われることを期待します。